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さまざまな金属の中でも、とりわけ特別な光沢を放ち、また、その劣化しない性質から、古くから貨幣や美術品、装飾品の材料として使用されてきた歴史を持つ金。しかし、一口に金と言っても、その用途によって純度は異なります。例えば、純度が高い状態では金は可変性に富んでいるため、アクセサリーなどの素材として使用する際には、一般的に銀や銅といった他の金属と混ぜ合わせ、純度を下げたものが使用されます。
その純度を確認するために、金製品には必ず決まった文言で刻印が打たれています。
金の純度を確認する際には、まず、金製品に打たれた「刻印」を確認することになります。この刻印は、1929年に定められた造幣局の貴金属製品品位証明規則を根拠とするものであり、ひと目見れば、金製品の金の純度がひと目で分かるようになっています。例えば「24金」、つまり純度が100%(99.99%)の金で出来ている金製品には「K24」の刻印が、純度が91.6%の金で出来ている金製品には「K22」の刻印が、純度が90%の金で出来ている金製品には「K21.6」の刻印が、それぞれ打たれています。
資産金の延べ棒(インゴット)は、99.99%の純度を誇る金から形成されています。用途によって純度が異なる金ですが、その純度を表すために、一般的に100%の純度を24等分した単位が使用されています。耳にする機会の多い「24金」とは、24分の24の純度、つまり、純度100%(99.99%)をあらわし、同様に、「18金」は、24分の18の純度、つまり、純度75%を表しています。
なお、Kの文字が反対側に来て、「24K」、「22k」、「21.6K」といった表記になっている場合もあります。数字の横には、日本造幣局のマークが、併せて刻印されています。もちろん、海外で作られた金製品の場合、造幣局認可の刻印ではなく、製造国の当局による刻印となります。
イギリスやフランスといったヨーロッパ諸国の一部では、金製品への刻印は義務付けられていますが、日本では、金製品への刻印は義務ではありません。つまり、刻印をもたない金製品も、販売され、流通しています。とはいえ、虚偽の刻印を打つこと、例えば、実際には90%に満たない純度の金で出来ている金製品に「K21.6」の刻印を打つことは法律で禁止されています。もし、金製品に刻印がない場合には、比重計やX線を使用して、真贋鑑定を行うことになります。
なお、「K18GP」や「K18GF」など、「K〇〇」のあとに、GPやGFといった文字が入る刻印は、「金メッキの刻印」となります。