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金の売却で注意しておきたいのが、金の種類です。金は形状や含有量によって種類が異なっており、それによって買取金額の査定が異なってきます。
注意したい金の種類についてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
金は純度の違いはもちろん、形状によっても違いがあります。この形状によって買取金額や査定の条件にも違いが出てくるのです。
一般的に金と言えば、「延べ棒」や「インゴット」と呼ばれる棒状の形のものが思い浮かぶかもしれませんが、その他にも「金貨」や「金の時計」、「指輪」や「ブレスレット」といったジュエリー、さらには詰め物や被せ物といった歯科金属に使用された金、はたまた「金粉」や「金箔」なども、金として買取の対象になることがあります。
それぞれの形状ごとにどのような特徴があるのか、下記でみてみましょう。
金貨では「メイプルリーフ金貨」や「ウィーン金貨」などが有名です。日本でも天皇陛下の御即位を記念する金貨が発行されていますが、銀行で換金できる金額が同じであっても、実際に含まれている金の量が異なるものもあり、売却には注意が必要です。
例えば、「天皇陛下御在位60年記念金貨」と「天皇陛下御即位記念プルーフ金貨」は、前者の金の含有量は20グラムであるのに対し、後者は30グラムと、含まれている金の量が異なります。銀行ではいずれも10万円で換金される金貨ですが、30グラムの金貨は、銀行で換金するよりも、金として買取業者に売却したほうがお得です。
金歯に代表されるように、歯科治療の被せ物や詰め物の素材として使われた金も、買取の対象になります。使用済みの歯科金属=「歯科貴金属スクラップ」でも、買取業者に持っていくことで売却することが可能です。
ただし、歯科貴金属スクラップの買取を行なっていない業者もあるため、店舗に持ち込む前に、事前に電話で問い合わせて確認しておきましょう。
金粉や金箔は、買取対象していない店舗も多いのが実情です。買取依頼を行う前に電話で確認しておきましょう。
また、金粉や金箔には銀や銅が添付されているものが多く、金粉や金箔の買取業者は、実際にその金粉や金箔にどれほどの金が含まれているか正確に調べるため、精錬分析を行なっています。精錬分析のための焼却や薬品による抽出作業によって、査定後に形状が変わってしまうことは避けられない、ということを認識しておきましょう。
ゴールドはその美しい輝きから、古代より貴重な金属として知られていました。長い年月が経ってもサビず、輝きに変化がないことからゴールドは他の金属よりも価値のあるものと考えられてきました。ゴールドは装飾品や工芸品、貨幣としても重宝され、地域を問わず、世界中で富の象徴とされています。
金属の割には柔らかく、加工がしやすい反面、工業製品や身に着ける際の取り扱いが難しいという欠点がありました。これを補うため、ほかの金属を混ぜて合金にすることで硬度を上げ、また、変化にとんだ色調を生み出せるようになりました。
ゴールドの純度はKaratという単位で表わされます。ダイヤモンドの重量の単位Caratと語源は同じです。Karatの頭文字のKをとって、24Kや18Kなどでゴールドの配合割合が示されます。もっともゴールドの含有量が多いのが24Kで、以下22K>18K>14K>10Kと続きます。
ゴールドは日本人にとってポピュラーなアクセサリーです。ネックレスや指輪、ブレスレッドなど、さまざまな宝飾品にゴールドは使われています。ゴールドの輝きは美しい金色ですが、銀や銅など、他の金属と混ぜて合金にすることで、光沢が変化します。代表的なのがホワイトゴールドやイエローゴールド、ピンクゴールドと呼ばれるカラ―ゴールドです。
ホワイトゴールド(WG)は文字通り白い光沢を放ちます。これは白金属元素のひとつであるパラジウムが含まれているためです。パラジウムのほかにも銀や銅も含まれています。ピンクゴールド(PG)は銀と銅が含まれていますが、純銅は赤い発色のため、銅の配合比率が高いほど、赤みを増したピンクゴールドになります。イエローゴールド(YG)は金と銀と銅がほぼ同じ比率で配合されています。そのため、手の届く価格で、硬度も高いため、ピンクゴールドやホワイトゴールドと比較してもお手入れが楽です。
そのほかにカラ―ゴールドにはグリーンゴールドや桜ゴールド、ブラウンゴールド、シャンパンゴールドなどがあります。
ゴールドはその輝きの美しさから、はるか昔から宝飾品として使われてきました。しかしゴールドには美しさ以外にも優れた特長があるのです。ゴールドの意外な使い方を詳しくみていきましょう。
まず、ゴールドと聞いて思いつくのは、美しいジュエリーです。純金に近い24Kや合金にすることで強度や色つやを増したカラ―ゴールドまで、さまざまな金製品が売られています。ゴールドは錆びることはありませんが、合金の場合は表面が曇ることがあります。そんな場合でもクロスで優しく拭くと、もとの光沢を取り戻せるでしょう。ジュエリーとして消費されるゴールドは世界で産出されるゴールドの約半分と言われています。
ゴールドは建築物をいろどる材料としても使われています。ゴールドは腐食に強いため、長期にわたり、その輝きが色あせることがありません。日本には金箔を貼ったお城や寺社仏閣が数多くあります。その代表格はやはり京都にある金閣寺でしょう。0.5マイクロメートルの厚さの金箔をなんと20キログラム分も用意し、外壁全体に貼り付けているのです。
金の延べ棒(金地金)や金貨といった形で、ゴールドは取引されています。資産運用としてゴールドを保有する人もいます。戦前は金本位制が採用されており、各国の中央銀行が発行する通貨はゴールドと直接結びついていました。ゴールドに価値があるのは、世界中の人が欲しがっているためで、株のように急に価値が目減りすることはないと考えられています。
ゴールドは家電やパソコン、スマホなどの部品として使われています。他の金属にはない優れた特長がゴールドにはあるからです。特長のひとつが高い電導性です。電子基板上のワイヤーや表面処理にゴールドが使われています。電気抵抗が少ないため省エネであると同時に、計算速度あがります。コストの安い銅線が使われることもあるのですが、エレクトロニクス製品の場合、銅線には金メッキが施されていることが一般的です。
虫歯を治療するときの詰め物としてもゴールドは使われています。口を開いたときに金歯が目立つと格好悪いからと敬遠する人もいますが、近年では前歯を自然な色合いのレジンにして、奥歯はゴールドなど、適材適所で使われているようです。医療素材としてのゴールドはやわらかい性質のために、歯の表面に馴染みやすく、強くかんでも衝撃を和らげるはたらきがあります。また、酸化に強いため、他の金属に比べてアレルギーが起こりにくいという利点もあります。歯科治療以外にも検査時のコーティング剤やリウマチ治療、がん治療などの医療現場でゴールドが使われています。
古代エジプト時代からゴールドは美肌効果があると考えられてきました。現代でも美容液やフェイスパックなどに金粉や金箔が入ったものがありますし、全身に金箔をはるエステまであります。一説によると、ゴールドには紫外線を跳ね返す性質があるため、日焼け防止が期待できるとのこと。また、ゴールドが皮膚に取り込まれると血管やコラーゲンの再生を促進する効果も期待できるそうです。
厚生労働省は食用金箔を食品添加物および着色料として正式に認可しています。金箔は無味・無臭で体内に取り込まれても、吸収されず、体外に排出されるため安全です。金箔は日本酒やケーキ、ソフトクリームなどに使われています。見た目が一気に華やかになり、ぜいたくな気分が味わえそうです。